教授
あいさつ

脳神経内科は、脳研究というモダンと、
神経症候学というクラッシックが絶妙なバランスで混ざる、
とても魅力的な診療科です。

教授渡辺 宏久

藤田医科大学 脳神経内科学教室は、診療面ではMDS別症例数ランキングの複数項目において全国で1位になるほど神経難病からコモンディジーズまで非常に幅広い疾患を診療している点が特徴で、他の診療科との風通しの良い環境の下、多面的かつ高度な治療を精力的に展開しています。2019年7月1日からは、脳卒中科、脳神経外科、救急総合内科との連携による、卒中診療体制が始動しました。血管内治療を含めた全ての脳卒中診療に対応すべく、24時間体制・得意領域融合型で診療を行っています。脳神経内科に席を置きながらも、脳神経血管内専門医取得を視野に入れつつ脳卒中を学ぶことも可能です。研究は、伝統ある糖鎖研究を大切に、パーキンソン病、多系統萎縮症、前頭側頭葉変性症/筋萎縮性側索硬化症などの変性疾患、免疫性疾患、感染性疾患を対象として、レジストリ、情報、数理、Brain Computingなどモダンなコンセプトを取り入れた研究体制を取っています。2020年11月1日からはパーキンソン病センターも開設しました。現在展開している研究については、紹介ページをご覧ください。教育は、脱hyposkillia (医師の臨床技術の低下や欠如)を掲げ、病歴聴取、身体診察、神経診察、批判的評価方法、臨床計画立案、コミュニケーション能力など、最も大切で伝統ある臨床技術のたゆまぬ向上を目指しています。いつでも上級医と相談出来るチーム体制を整備し、若手医師が「一人で不安にならない」、「出来なかったことが出来る、分からなかったことが分かる」教育を目指しています。これから病気に立ち向かっていく気概に溢れた素晴らしいスタッフと力を合わせ、個性と多様性を大切に、外からみえる、一緒に働いている人が誇りに思える、ワクワク出来る、人が集う医局を作っていきたいと思っています。

教室概要

「外からみえる」、「信頼して頂ける」、
「沢山の笑顔を提供できる」教室を目指しています

藤田医科大学は、豊明市から名古屋市緑区にかけて位置し、病床数1,435床と日本一を誇る大学病院を同じ敷地内に有し、医学部・医療科学部(臨床検査学科、臨床工学科、放射線学科、医療経営情報学科、看護学科、リハビリテーション学科)を併設する医療系総合大学です。4つの教育病院で幅広い医療を学べる環境があり、非常に活気のある、やり甲斐のある職場になっています。脳神経内科は、1984年に診療科として独立し、1988年の講座新設に伴い、山本纊子先生が初代教授として就任されました。2005年には武藤多津郎先生が第二代教授として着任され、神経変性疾患の新規治療法の開発研究、神経免疫疾患に関する新規抗神経自己抗体の発見と病態解明研究、神経糖鎖生物学研究、膜ラフト異常と神経疾患研究などを精力的に推進され、当時に比べて大変多くのメンバーから構成される医局を作られました。病棟は39床(SCU 6床)、外来は月曜日〜金曜日は3診、土曜日は2診体制で運営しています。非常に幅広い疾患を診療していることが特徴で、多くの若手がとても風通し良く、明るい雰囲気で、精力的に活躍してくれています。このようにとても恵まれた環境の下、藤田医科大学脳神経内科は、(1)山本纊子先生、武藤多津郎先生の作られた歴史を大切にしつつ、(2)時代をリードできる研究体制を整備・発展させ、(3)「外からみえる」、「信頼して頂ける」、「沢山の笑顔を提供できる」診療科となるよう、(4)目の前の一例を大切に診療する医師を育成出来るよう、(5)神経学の発展に貢献出来るよう、そして、(6)診療、教育、研究の全ての面で、去年の自分に比べて今年の自分はレベルアップできたと構成員が毎年思って頂けるような教室を目指しています。